2019年02月15日

環境ベテランズファーム EVF会員ニュース#144-2 2019年2月15日号

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環境ベテランズファーム EVF会員ニュース
#144−2 2019年2月15日号
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今月の目次
1.1/24 EVFセミナー(講師:山岸 尚之氏)の報告
2.プロジェクト報告
ころころプロジェクト

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1.1/24 EVFセミナー(講師:山岸 尚之氏)の報告
正会員 三嶋 明
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演 題 : COP24で見えてきた世界の大きな潮流
講 師 ; 山岸尚之氏 公益財団法人 世界自然保護基金ジャパン 自然保護室次長 兼 気候変動・エネルギーグループ長
日 時 : 2019年1月24日(木)15:30〜17:30
場 所 : NPO法人新現役ネット会議室
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講師略歴:
2001年3月に立命館大学国際関係学部を卒業。同年9月よりアメリカ、マサチューセッツ州、ボストン大学大学院にて、国際関係論・環境政策の修士プログラムに入学。2003年5月に同修士号を取得。卒業後、WWFジャパン(公益財団法人 世界自然保護基金ジャパン)に。現在は自然保護室・自然保護室次長 兼 気候変動・エネルギーグループ長。

講演概要:
◇COP24(2018年12月、ポーランド・カトヴィツェ、第24回国連気候変動枠組み条約締結国会議)は、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」を運用する「実施指針」(通称「ルールブック」)を採択して閉幕しました。

◇今回焦点だった(1)「ルールブック」と呼ばれるパリ協定実施に際する細目ルールについて、(2)CO2削減目標をさらに高める必要性の合意について、会議(COP24)直後でもあり、具体的なやりとり、そしてその背景についてまでご説明頂きました。その後、熱心な質問が続きました。

◇今回で山岸講師は4回目のEVFセミナーでもあり、我々EVF向けに的を絞った分かり易い、且つ高いレベルの講演でした。我々の今後のあるべき方向付けについても大いに認識が深まりました。

*パリ協定は、2015年に採択され、2020年の実施が予定されている。産業革命前に比して、気温上昇を2℃より低く、出来れば1.5℃を狙う。21世紀後半には、段階的な改善を経て、脱炭素化社会の実現を図る。今回は、先進国と途上国の対立を乗り越えての合意を優先し、初めてその実施の為の規則・ルールブックが、締結された。
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*NDC(国別目標)は全ての国が参加し、書くべき項目としての根本的な対立点は、「排出削減が中心」vs「資金・技術も」であったが、先進国と途上国が歩み寄る形でルールが概ね採択された。ルールが採択された原動力の一つは、各国の温暖化の被害(米国の例、日本の例・・・)に対する危機感だったのではないか。

*交渉において基本的な難しさは残っており、再燃する。ルールブック以外も含め、その他の決定事項は、2020年1月に開催が検討されているCOP25(チリ)に持ち越された。

*タラノア対話の意図は、今のままでは3℃になってしまい、世界全体の野心を2020年までに引き上げる事。多くの国、地域の参画があり、その背景には、世界各国での非国家ファクターの台頭がある。米国の企業と国民は「We are still in」のキャンペーンの盛り上がり、そして日本では「気候変動イニシアティブ」の推進は、その好例。タラノア対話を通じた「野心の強化」のメッセージは、十分とは言い切れないが、メッセージは埋め込まれている。   以上

◎質疑応答も含め、詳細につきましてはHPに掲載いたしております。
  http://www.evfjp.org/
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2.プロジェクト報告
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ころころプロジェクト報告     理事 奥野 政博
東北被災地に海岸防災林を再興しましょう!!  
1.現在の里親数と苗木本数(2月10日現在)  ※第1回植樹会(2018.10.05)実績

里親数(名) 育苗数(本) 植樹時期 どんぐり植え付け時期
ころころプロジェクト‐2 3※/6 8※/10←11 2018年10月 2016年1月前後
ころころプロジェクト‐3 17 40←41 2019年春 2017年1月前後
ころころプロジェクト‐4 33←32 69←71 2020年春 2018年1月前後

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2.1月以降の動き                       
◇1月早々、各プロジェクト里親の皆様へ苗木の生育状況報告お願いメール配信
 ・狙い: 第2回植樹会(今春)と第3回植樹会(来春)の計画検討のため
・報告状況: 回答率…20名÷40名=50%               

◇事務局打合せ:1月15日(火)
・多くのEVF会員と里親の方々に参加頂ける植樹会(発足趣旨を活かし、より楽しい会)を目指して
プロジェクトの課題: 南三陸町でのプロジェクトの認知を如何に深めるか?
里親だよりの定期的配信でより植樹会(下草刈り含む)参加を促す等の議論・検討を行った。

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2月の「総会記念セミナー」に参加される皆様へ
今月のセミナーは下記の通り21日木曜日15::30よりJICA市ヶ谷2Fで開催されます。お間違いのないようご参集願います。また、開催日まで1週間足らずです。参加をご検討の皆様は急ぎお申し込み下さい。お申し込みは下記のURLをクリックして必要事項を記入し送信をお願いします。
セミナーの申込み : http://www.evfjp.org/postmail_semina/

演 題 :「クルマはエンジン車からEVに置き換わるか?〜電力ネットワークからソーラーカーを語る〜」
講  師 : 工学博士 廣田壽男(ひろた としお)氏
早稲田大学 環境総合研究センター 客員教授、国際エネルギー機関(IEA) 太陽光発電 TASK17 運営責任者
日 時 : 2019年2月21日(木) 15:30〜17:30
場 所 :JICA市ヶ谷ビルセミナールーム202AB会議室
    〒162-8433新宿区市ヶ谷元村町10-5 (下記アドレスの地図をご参照願います)          
    03-3269-2911(JICA地球ひろば総合案内)
    https://www.jica.go.jp/hiroba/about/map/index.html
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このニュースはEVF関係者の方々にお送りしています。
EVF全般に対するお問い合わせ、ご意見のある方、配信の中止を希望される方は下記URLをクリックしてその旨を記入し送信お願いします。http://www.evfjp.org/postmail_goiken/index.html

EVFのホームページアドレスはhttp://www.evfjp.org/ です。
 EVFメール通信編集長 山田 和彦 
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2019年02月01日

環境ベテランズファーム EVF会員ニュース#144-1 2019年2月1日号

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環境ベテランズファーム EVF会員ニュース
#144−1 2019年2月1日号
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今月の目次
1.環闘言 
2.EVF総会記念セミナーのご案内 (講師:廣田 壽男氏) 
3.今月のコラム

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1.環闘言: 「自然選択」から思ったこと
副理事長 野口 郷司
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川上和人氏(2018.11.20 EVF拡大セミナーの講師)の影響で、昔読んだ「フィンチの嘴」を読み直してみた。ガラパゴス諸島でのフィンチの進化を毎年6か月間、20年以上にわたって調べたピーター・グラント/メアリー・グラント夫妻の研究結果(ダーウインの進化論の実証)である。
ダーウインが非常に長い時間によって「自然選択」が行われると考えたのに対し、旱魃の後の数年で嘴の形状によって大きく個体数を減らしてしまうフィンチ(くちばしが細くかたい種子を食べることのできないフィンチ)と生存率が高いフィンチが生じることになる(嘴の高さが高く幅も広いフィンチ)。効率よく餌を手に入れる個体形態への「自然選択」の大きな力が観察された。
島で鳥たちに影響を与える最も大きな要素は食糧事情と繁殖である。天候が比較的良好な年は植物となる餌の種子は安定的にかつ豊富に供給され、生存競争も穏やかなものとなる。しかしいったん旱魃が発生すると2年もたたないうちに植物は枯れ(根を残して)、種子は食べやすい小さなものから硬く大きな嘴でなければ食べられない大きなもの、また地中の種子まで食べつくされ、結果フィンチの生存率は15%にまで落ちた(観察された旱魃時は)。この際の雄、雌の生存率は雌より体の大きい雄のほうが数倍に及んだ。それでも雨期に予定より豊富な雨が降ると植物は一斉に生き返り、フィンチは一斉に繁殖行為に入る。少ない雌は一羽たりとあぶれることはなく、通常の環境では繁殖相手を変えることはないが、ときに相手を変えながら年間10回以上卵を産み子を育てるものもいる。しかしながらそれまでの個体数の増加は著しく、通常時の5倍ほどの種子をつけても生存競争は激化していくこととなる。この時最も大きなダメージを受けるのは旱魃時に生き残り、最も多く繁殖した嘴の大きいフィンチであった。記録的な干ばつと記録的な雨量によってわずか1世代のうちに、全く逆の「自然選択」の圧力を受けることになったのである。
人間社会の体制においても、正常時は特段問題も先鋭化せず、社会に歪み(移民流入、貧富の格差の拡大等)が蓄積されてくると、従来の政治の方向性の調整だけでは不満は抑えられなくなって、大衆の主張を取り入れた政党が過半数を握り、一挙に政治の方向性を真逆にしてしまう社会が簡単に出現する時代になったと感じている。「フィンチの嘴」では個々のフィンチの特定からその子の特定、身体的な特徴の計測、生きている範囲の餌となる種子の個数まで膨大なデータの収集と分析によって「自然選択」がわずかな時間でも激しく起こりうることを証明した。我々の社会においては情報の個人取得が容易かつ伝播させるのも容易な時代であることがそのような変化を引き起こす要因になっているのは間違いないだろう。正しい情報であるとお墨付があるわけではなく氾濫する情報に巻き込まれた大衆の社会的圧力が体制の変更を生じさせるということである。このような時代に生きる個人としては情報の正否や適否を的確に見分ける能力を磨いていきたいものだ。

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2. 2月21日EVF総会記念セミナーのご案内 (講師:廣田 壽男氏) 
    副理事長 野口郷司 (セミナー担当)
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演 題 :「クルマはエンジン車からEVに置き換わるか?〜電力ネットワークからソーラーカーを語る〜」
講  師 : 工学博士 廣田壽男(ひろた としお)氏
早稲田大学 環境総合研究センター 客員教授、国際エネルギー機関(IEA) 太陽光発電 TASK17 運営責任者
日 時 : 2019年2月21日(木) 15:30〜17:30
場 所 :JICA市ヶ谷ビルセミナールーム202AB会議室
    〒162-8433新宿区市ヶ谷元村町10-5 (下記アドレスの地図をご参照願います)          
    03-3269-2911(JICA地球ひろば総合案内)
    https://www.jica.go.jp/hiroba/about/map/index.html

参加費 :個人賛助会員・ネット会員 1,000円、一般 1,500円(当日受付でお支払いください)
定員    :60名(定員になり次第、締め切らせていただきます)
懇親会総会記念セミナー交流会 :講演終了後、会場ビル内J'sCafeにて交流会を予定しております(参加される方はセミナー申込時に懇親会も出席とし、参加費3,000円は当日受付にてセミナー参加費と合わせてお支払いください)。

セミナーの申込み : http://www.evfjp.org/postmail_semina/

(セミナーの概要)
電気自動車EVの市場導入が急速に進んでいる。世界の保有台数はプラグインハイブリッド車を含め約500万台に達すると推定される。EVは環境だけでなくレスポンスの良い加速性能などクルマとしての魅力も大きい。クルマはエンジン車からEVに置き換わっていくのだろうか。そのための技術課題、電力ネットワークとの連携やさらなるイノベーションの可能性についてお話しいただきます。また究極のEVとしてソーラーカーの実用化に向けた活動についてもご報告いただきます。
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最近リビルトした1959年型ダットサン1000(エンジン車)
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初代リーフ(EV車)

講師略歴 
1972年、北海道大学工学部原子工学科(学部)卒業

同年、  日産自動車入社。中央研究所にて、電気自動車、燃料電池の研究開発
水素エンジン、メタノールエンジンの研究開発
1990年、エンジン開発部門にて生産車エンジンの開発 
1994年、米国駐在。パワートレーン開発、EV実用性試験
1998年、総合研究所にて、燃料電池システムの研究開発
1999年、工学博士(機械工学)
2001年、米国駐在。コネチカット州に燃料電池研究室開設。燃料電池車を開発
2005年、技術企画部。電動車両など環境・エネルギー研究開発戦略
2014年、日産自動車退職

2008年、早稲田大学。先進電動バス、EVバッテリ活用V2Hの研究
2011年、リチウムイオンバッテリの性能および耐久性に関する研究
2015年、燃料電池ゴミ収集車の研究

2018年、国際エネルギー機関(IEA) 太陽光発電 TASK17
     運輸部門における太陽光発電の活用に関する研究

現在に至る
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講師:廣田壽男氏

※この開催案内と同じ内容のご案内チラシを添付してございます。ご覧下さい。

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3.今月のコラム 「インフラ・セキュリテイについて」
  正会員 小幡 康雄
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長らくエネルギー関連のパイプラインやプラントの建設に携わってきた。パイプラインは大量かつ長距離輸送に適した設備で、環境対策としての発電燃料の天然ガス化を契機にガスパイプライン建設が増加しLNG受入基地から各発電所や都市ガス供給基地へのパイプラインが各地で整備されてきている。
2011年の東日本大震災で仙台LNG受入基地が被災し、仙台火力への燃料供給が出来なくなった際に、無傷だった新潟〜仙台間パイプラインで日本海側の東新潟LNG受入基地からガス供給することで運転停止を免れた。 その結果、パイプライン設備の安全性が改めて評価され、セキュリテイの面からもバックアップ役割が見直された。 現在、電気・ガス小売りは完全自由化し、送配電・都市ガスパイプライン設備の利用も近々完全自由化される。複数の基地接続パイプラインや各社パイプライン設備の相互利用(託送)も容易に可能となり、セキュリテイ向上役割も大きく期待されている、
一方で、設備劣化も課題で、エネルギー設備の場合、保安規程もあり比較的健全に維持管理され、自由化後も劣化懸念は少ない。ただ一部公営ガス会社では赤字運営で維持管理が不十分なケースもある。他の公営設備でも、上下水道設備は人口減、災害増、職員高齢化もありより深刻である。水道施設で特に管路網での更新比率は必要数に対し0.7%程度に過ぎない(厚労省)。法改正で運営権の民間委託(コンセッション方式)が可能になり、運営合理化の期待もあるが、コスト抑制には供給域を含めた設備集約しかない。2050年には人口は9000万人を割り、市街地再整備も含め、設備集約化は必至となる。
平成時代は地震活動が活発化し、地球温暖化の影響で時間降水量は大量に増加したので、各地で大規模な土砂災害、水害を頻繁に引き起こしている。都市排水機能も分流方式(雨水排水、下水別)から合流方式(洪水時雨水を下水道に流す)を進め、浄化処理施設の更新を急いでいるが、とても対応しきれない。深海に蓄積された熱がやがて地表に運ばれ、より高温化する予測もあり(地球環境研究センター報告)、より大きな災害発生も懸念される。有効な温暖化防止策の実施が第一であるが、並行して、人手・予算不足、災害リスク増加の現実のなかで、いかにセキュリテイを効率的に確保するかも重要である。AIロボットでの維持管理や管理システム高度化で、省力化、維持費用の平準化/低減はすでに導入されつつあり、今後、設備統廃合、集約化も進めざるを得ない。
また、災害リスクをすべて除去するのは費用的に無理がある。簡易に復旧できる規模またはバックアップできて致命的でない規模まで対策し、それを超える場合は人命優先でBCPプランを計画するのが得策である。地域コミュニティ中心のインフラ設備連携も具体化してきており、バックアップ等災害リスク削減に効果を発揮しつつある。行政に頼り過ぎず、地域環境特性に応じた給排水、電気、ガス等のインフラ・セキュリテイを地域ごとで考案していくことも、今後、より重要になろう。
                                 
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