2019年06月01日

環境ベテランズファーム EVF会員ニュース#148-1 2019年6月1日号

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環境ベテランズファーム EVF会員ニュース
#148−1 令和元年(2019年)6月1日号
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今月の目次
1.環闘言 
2.6月27日EVFセミナーのご案内 (講師:布施 玄祥氏) 
3.今月のコラム

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1.環闘言: いくつになっても求められるもの
理事/事務局長 山田和彦 
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 性同一性障害という問題は、ほんの数年前までは、広く一般の人々まで巻き込むものとは思われていませんでした。もちろん、オネエキャラのタレントとか、性的に錯綜したキャラクターの人達が、テレビや映画の世界で一定の地位を築いていましたので、そういう世界があることはほとんどの人が知っていたと思います。しかし、多くの人はその存在は極めて特殊なものと考えていたのではなかろうかと思います。
 2年か3年前のこと、ある席で、「某大手代理店がそういった意識のある人の割合を、何年も前から調査しているが、従来5%ぐらいと出ていたものが、直近の調査では7%と出たらしい。」と紹介したところ、「それは0.7%の間違いでないのか」とか、「ではこの場にいる我々の中にも1人ぐらいいるということか」などと、とてもその調査結果は信じられないという反応が支配的でした。
 確かに、その場にいた面々は70代と60代が半々を占め、50代以下はゼロという構成でしたから、古い性意識にとらわれた集団だったのかもしれません。しかし、その時点では、それほど日本人の平均的な意識から、乖離していたわけでもなかったように思います。
 ところがその後、LGBT(Lesbian、Gay、Bisexual、Transgender)という言葉が広がり始め、自分がLGBTであることをカミングアウトする人が現れ始めました。これまでとの違いは、学者や普通の社会人など、それまでの世界とは異なる領域からカミングアウトが現れ始めたことです。
 それからは、あれよあれよという間にLGBTという言葉は世の中に浸透していきました。そして今日では、地方自治体による個別の対応には限界があるとして、結婚や相続など法的な対応を国に求める動きとなっています。
 人々の考え方、価値観は、そう簡単には変わらないようでいて、でも急激なスピードで変化する場合もあるようです。この性に関する問題はそのケースに当たるといえましょう。
 EVFのメンバーは“環境ベテランズファーム”というように、確かに年齢の高い人たちが多い。老年に分類されるような年齢ゾーンに入ると、昔形成した考え方、価値観は石のように固く、新しい変化を受容しにくくなりがちです。かく言う私も、新しい事柄や情報への接近の低下とともに、変化に対する柔軟性の低下をことあるごとに思い知らされています。
 ただ、それでも社会は人々の活動により動き続けているのであり、私たちベテランも生きている限りその構成員であり続けます。
 人々の考え方、価値観は変化し続けています。我々も年を取ったからと言って、同じところにとどまり続けるわけにはいきません。若い人たちと同じスピードで走ることはできないかもしれませんが、遅いながらも動き続けなければならない、というのが老人に課せられたタスクなのかもしれません。

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2. 6月27日EVFセミナーのご案内 (講師:布施 玄祥氏) 
    副理事長 野口 郷司 (セミナー担当)
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演 題 : 「中国一帯一路の現実は?」〜権力集中何のため〜
講  師 : 布施 玄祥 様  北京在住石油コンサルタント(拓殖大学客員教授) 
日 時 : 2019年6月27日(木) 15:30〜17:30
場 所 : NPO法人新現役ネット会議室
〒108-0014港区芝5-31-10サンシャインビル(JR田町駅前三田口正面)9F、Tel 03-5730-0161
 https://www.shingeneki.com/about/office
参加費 :個人賛助会員・ネット会員 1,000円、一般 1,500円(当日受付でお支払いください)
定員   :45名(定員になり次第、締め切らせていただきます)
講演終了後、会場近隣にて懇親会(実費3,000円程度)を予定しております。
セミナーの申込み : https://www.evfjp.org/postmail_semina/

(セミナーの概要)
講師は北京在住石油エコノミストの布施玄祥氏。
中米貿易戦争、一帯一路と途上国の債務地獄?
中国の常識は世界の非常識
新たな人口論(何億人社会の経営は?)
エネルギーの行方
など大国中国の最新情勢をふまえた経済・文化・エネルギー・環境の現実についてご講演いただきます。

講師略歴 
1949 奈良県生まれ、小中高と大阪  1971学生時代訪中
1973 出光興産入社 (神戸大経済卒・中国経済ゼミ) 
主に海外(原油輸入・事業計画)と販売業務 担当
1983-87  出光・北京事務所勤務
1993-96  出光・香港勤務
1996-98  メキシコ石油輸入協議会出向
2000-2007 大連出光中聯石油 勤務
2007-2009 経産省エネ庁シンクタンク(財)石油産業活性化センター(現(財)石油エネルギー技術センター)出向
2009末 退職 北京に在住(石油エコノミストとして研究調査、経営コンサル、講座講師など)
2016 拓殖大学 「世界の中の日本」講座 客員教授 就任
〜2019 各所での講演、調査支援など多数
2019全国石油商業組合連合会上海モータ−ショウ視察にアドバイサー招請参加
   石油化学工業協会講演
*趣味:中華グルメ(ラテン&シーフードも)、車評論

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3.今月のコラム 大学とメディア この30年間の風景史
   ネット会員 千田利史
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 筆者は、広告会社の勤務を経て、メディア領域のコンサルタントとして独立した。今も声ひそやかに専門性を標榜する身なのだが、足掛けで30年くらい(断続的にではあるが)、仕事の傍ら、いくつかの大学で教鞭をとってきている。
 
 平成はじめの頃、学生相手の講義の場で、「普段、新聞を全然読まない人はいるか?」と尋ねると、半数近くの学生に挙手され、いささか驚いた記憶がある。そこから苦労して授業を展開したりもしたのだが、長くなるので割愛しよう。ただその時でも、若者の半分くらいは、新聞購読の習慣があった。
 それから各種の情報端末の怒涛のように普及した。同じ質問をしても、手を挙げる学生がほとんどいなくなったのが、ちょうど平成の折り返しの頃ではないかと思う。
 電車の中で、スマホ画面を孤独に凝視する人々が増え、新聞や雑誌など広げようものなら、迷惑そうな視線を向けられるようになった。

平成30年間での広告費の変化(電通発表資料)
1988年億円(対前年比) 2018年億円(対前年比)
新聞広告費 11,267 (114.0%)   4,784 (92.9%)
テレビ広告費 13,161 (112.1%) 19,123 (98.2%)
ニューメディア広告費/インターネット広告費         78 (109.9%) 17,589(116.5%)
(参考)全国書店数の推移『出版ニュース社統計』に拠る 22,296店(1999年) 12,026店(2018年)

 ちなみに、1988年と2018 年の新聞広告費を比べてみると、ざっと4割程度にまで減少してしまったことがわかる。新聞社の経営は、広告収益にほぼ半分を支られている。だから産業セクターとしての衰退は歴然としている。同じ比較をすることは誤解を招きかねないが、テレビはこの30年で、産業規模が(ここでは広告収入だけを見ているが)増えている(ただし伸び率は鈍っている)。
 1988年頃には「ニューメディア広告費」という概念があって、ケーブルテレビの広告費などが、わずかながらカウントされていた。現在では、「インターネット広告費」と総称される費目が注目され、堂々と、テレビ広告費を総額で追い抜こうとしている。
 
 さて読者諸氏は、今の学生に「テレビを普段見ない人はいるか?」と問いかけると、どのくらいの割合で手が上がると想像されるだろう。 
 実は半分近い。
 この問いかけ方は、厳密には、テレビ受像機視聴(番組をテレビモニターを通じて視るスタイル)を訪ねているわけだ。今の若者たち(だけではなく、社会の成員はすべからく)は、SNS や動画配信サイト、ニュースアグリゲーションサイトなどを通じ、話題の番組を確認したり、関連するコメントに接したりする。その傾向は強まっている。
 よく言われるようにGAFA(Google、Amazon、Facebook、Appleの総称)的なプラットフォーマーの影響は計り知れない。加えて、自ら調べあげたり、たくさんの情報から考えて選別したり、というリテラシーは希薄で、自分に心地よい情報への過度な摂取態度(バイアス)が広がっていると思う。
 
 情報へのアクセス方法は変化し、拡大を果たした一方、情報を判断するための経験は、ほとんど蓄積されてこなかったのではないか。情報の氾濫は確かだが、それを消化するための経験知は、決定的に不足している気がする。やはり危惧すべき状況なのだろう−−−− 何ができるか、自分なりに考えてみたい。心密かにそう思っているところではあるのだが。

(執筆者千田利史氏は、電通勤務を経て、コンサルタントとして独立。現在も、いくつかの大学で「広告論」や「メディア論」の教鞭をとられています。)

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 EVFメール通信編集長 山田和彦 
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